本日は8月9日(日)、世間を賑わせたオリンピックも終わりを告げましたが、コロナ禍はまだ終わりを告げてくれません。私が今住んでいる神奈川県も8月2日から緊急事態宣言発令にともなう措置が取られるようになりました。(予定は~8月31日までです)
こういった状況の中、経営者は企業が事業を継続するために戦いに勝ち生き延びていかなければなりません。
戦いといえば、孫子の兵法。中国の古典、孫子に有名な言葉があります。
この言葉はご存知の方も多いと思いますが、実はこの後に続きがあります。
「彼を知らずして己を知らば一勝一敗す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆うし。」というものです。
全体としては、
「相手の実情を知って自己の実情も知っていれば、百たび戦っても危険な状態もはならない。相手の実情も知らずに自己の実情だけを知っていれば勝ったり負けたりする。相手の実情も知らず自己の実情も知らなければ、戦うたびに必ず危険に陥る((株)講談社 孫子 浅野祐一著 53ページ」
という意味です。
では「彼」と「己」について語ってみましょう。
経営の世界では「彼」は直接的には競合かもしれませんが、大きい意味では外部環境すべてを含むと考えた方がいいかもしれません。マクロ的には、政治、経済、社会、技術などでミクロ的にはというのは直接的には競合かもしれませんが、競合の他、新規参入者、代替の商品・製品やサービス、供給者との力関係、買い手との力関係などが該当するでしょう。
この「彼」、コロナ禍の現在において、「実情」を100%知ることはかなり難しくなっています。真偽含めた情報が飛び交っています。正しく情報を整理し分析をしないと「彼」をしるどころか、情報に踊らされるだけになってしまいます。
今この「彼」を知るための努力をする余裕がありますか?
コロナ禍の中、今やるべきことは「己」(自己の実情)を知ることだと考えます。つまり経営資源の実情を正しく知る(把握する)ことだと考えます。ここで経営資源とは大きくは、ヒト、モノ、カネ、情報の4つです。
御社では、この4つの経営資源を正しく把握していますか?
次回からはこの4つの経営資源の正しい把握の仕方について述べていきたいと思います。