前回までを振り返ってみましょう。
コロナ禍の中、今やるべきことは「己」(自己の実情)を知ることだと述べました。経営戦略とは、自然に高収益を生むことができるような体勢を実現することであり、ヒト、モノ、カネ、情報の4つを知り、事業構造を変革することです。
カネについて話を始めましょう。ということでした。
本日の本題に入る前に「体勢」について簡単に触れておきたいと思います。
NHK放送文化研究所によると、次のように書いてあります。
「態勢」が「一時的な対応・身構え」を表すのに対し、「体制」は「統一的、持続的・恒久的な組織・制度」を、「体勢」は「体の構え・姿勢」を表します。また、「大勢」は「おおかたの形勢、物事の成り行き」を表します。
高収益を生むことができるような「タイセイ」には、一時的でもなく、組織・制度もなく、「体の構え・姿勢」である体勢が最適であることがわかるでしょう。
ではそろそろ本題に。
「誰に」「何を」「どのように」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。
誰に:ターゲット顧客
何を:製品・商品・サービスを具現化したもの
ここまでは簡単にわかるとおもいます。
では、「どのように」とは何か?
「どのように」は、製品・商品・サービスの価値です。顧客はここにお金を払うのです。
「強み」と表現すると勘違いされている方も多いようですが、「強み」と「強みの源泉」は違います。
視点を変えると分かりやすくなります。
顧客から見ると、多くの業者の中から、御社の製品を選ぶ理由、結果であり、
自社から見ると、自社の製品を選んでもらえる理由の源泉、能力になります。
この部分をしっかりと理解していないと、価値ある製品・商品・サービスで収益を上げることができなくなります。
「己」を知らないと、収益を上げるために、いじっていいところか、いじってはいけないところか判断を間違え、結果として収益を落とすことになります。
つまり、「己」のどこが収益の源泉となるのかしっかりと認識する、つまり「己」を知ることが大事だ、ということになります。
「己」を知ることが大事だ!ということがわかっていただけましたでしょうか。