では、売上単価を上げる方法について、述べていきます。
第1回で述べたように
売上単価=単位あたりの売上原価+単位あたりの付加価値
でしたね。そして、「付加価値は、原価以上に顧客が認める価値」でした。
もちろん、単に売上原価を単に上げるのでは意味がありません。
付加価値を上げることが売上単価を上げる方法になります。
付加価値を上げるために売上単価が上がることもあります。
売上原価が上がってもそれ以上に付加価値が上がればよいのです。
うどん、を例にします。
うどん麺と出汁と具がほとんど入っていないかけうどんと
かけうどんに生卵がはった月見うどんを比べてみてください。
月見うどんはかけうどんより少し高くなっています。
いくら高くなっていますか?
お店が仕入れる生卵ひとつより高くなっているはずです。
売上原価を上げても付加価値があがったので、お客様が購入する(この場合は注文する、と言う方がイメージが合いやすいと思います)わけです。
このように、付加価値を上げると、売上原価が上がっても売上が発生します。
すると、売上原価が上がっても付加価値が上がることで、売上が上がり、利益も増えることが直感的にもわかると思います。
直観的にもわかると思いますが、数式で考えてみましょう。
利益=(単位当たりの売上原価+単位当たりの付加価値)×売上数量ー変動費ー固定費
でしたね。
かけうどんと月見うどんを作る人件費はを含む固定費は変わらないとします。
かけうどん300円、生卵1個30円 月見うどん350円、かけうどんの売上原価200円
とすると
単位当たりのかけうどんの売上原価 200円
単位当たりの月見うどんの売上原価 200円+30円 = 230円
単位当たりのかけうどんの付加価値 300円ー200円 = 100円
単位当たりの月見うどんの付加価値 350円ー(200円+30円) =120円
かけうどんの利益 = (200円+100円)×売上数量ー変動費ー固定費
月井うどんの利益 = (230円+120円)×売上数量ー30円×売上数量ー固定費
利益差 = 20円×売上数量
つまり 単位当たりの売上原価を上げても、それ以上の付加価値を上げられれば売上・利益が上げられるということはわかっていただけたことでしょう。
これからは、どうやって付加価値を上げていくかをお話していくことにします。